2022.8.5
のどかな川。
伊万里湾に通じる大きな川です。
ご存知の方も多いかと思いますが、昔の大多数の伊万里焼は伊万里で焼かれておらず、唐津焼は唐津で焼かれてはいません。
ほとんどが現在の有田地区で焼かれ、唐津や伊万里は港の名前です。
結局、どの港から来たかがその焼き物の名前になっているわけですが、
伊万里の港の近くに、江戸時代の焼物屋さんの商家が残っています。
商談をする部屋、そしてバイヤー達、注文主達を泊める部屋、宴会させる部屋、などが残っているのも驚きです。
泊めていたというのが驚きでしたが、三味線と唄でそのバイヤー達をおもてなししていたのは商家の奥様方だったみたいです。
焼物屋目線から言えば、これらバイヤー達を監視していた意味合いもあるのかなと思ってしまいます。
いろいろと、勝手に行ってもらっては困る場所、繋がってほしくはない人脈etc…
三味線を自分の奥様に、など、普通、芸者を呼べばいいと思うのですが。。
田舎のそういう、細やかな配慮というのは手に取るように分かるし、それは関係性が崩れることを防ぐ一つの方法だったのではないかなと。
今より人間関係構築がセンシティブで、今よりうつわ業界の流れているお金の規模感も大分違ったのでしょう。
個人的な想像の域を出ませんが、
当時の人達が今のうつわ業界をみたらとてもびっくりされるでしょうね。
なかなか興味深い体験でした。
この焼物屋さんの商家は伊万里市のボランティアの人が案内してくれます。
もしお近くに行かれた際はのぞいてみてはいかがでしょうか。
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